「凍りのくじら」 辻村深月 講談社文庫

 読んでいる間は、ぐんぐん引き込まれて、一気読みしました。作品のトーンは、薄暗い感じでした。現実感なく生きていると思う人は共感できる作品なのではないかと思います。作品や、主人公を好きになるかは別として、作者の方が力量があるのだなというのが、前半の物語自体はすすまない、もやもやとした箇所の描写で実感できました。

 しかも、途中泣きそうになりました。架空の物語で人を泣かせるのは相当技術がないと、どんな表現手段であっても難しいことだと思います。理由がある構成で、もやもやした前半でも読み進めることが止められないようなっており、カルタシスがくることは分かっているのですが、そのペース配分等、緻密に考えられた作品だと思いました。

 これもある理由で、3度読みはなくても、2度読みは必須。ちょっと不思議な雰囲気が私は好きではないのですが、それに関しても最初に説明されているという、全て計算済みというなんだか怖ろしい構成。少しだけマンガチックなのが気になりますが(ドラえもんに関してではなく、人物描写と作品構成が)それなりに、読み応えのある作品でした。そう、確かに物語設定などもあわせて考えると、少し少女漫画的です。

ルリユールおじさん いせひでこ 講談社出版 文化賞絵本賞

中味を全く知らずに読み始めたのですが、子供達以前に私自身が、心のそこから魅惑されてしまった絵本でした。絵もパリらしい絵で、小さな少女とおじいさんのすばらしい友情を感じられる作品です。

本やそれが取り巻く世界への深い尊敬があるので、この本を読み進めるうちに感動して心が震えました。そんな、時間と空間を丁寧に重ねたような作品が、個人的に思い入れのあるパリの風景の中で広がって、大事な一冊となりました。

本好きの方には、お勧めの絵本です。

「手帳という武器をカバンにしのばせよう」さとうめぐみ KADOKAWA/中経出版 

9月22日付けで更新した、コクヨさんの手帳術と比較すると、こちらの本はタイトルからして熱意があって、とても良かった!最初の導入のイラストもなんだか熱くて、手帳でこれだけ出来る!というテンションに一気に持ち込まれました。

内容は、多分コーチング等の手法も取り入れて構築された手帳術なのですが、早速使いたいことも多く、やる気も出てきて、読んでよかったです。何よりも手帳の使い方というよりも、手帳を使うことによって、新しい習慣をつくる、夢や目標を叶える、同時に自分の時間や休息もつくる、というスタンスが良かったです。

まあ、すべて厳密に自分の手帳に適応させなくても良いと思いますが、色々やりたいことがあっても日常にのまれて自己実現の時間がとれずにいた私には、とても役に立つ内容でした。

日々の生活に振り回されている感覚があると、役に立つ本。

一点だけ、あーと叫びそうになったのは、手帳術って、大体ビジネスや自分の時間がメインで、子供や家族いる設定がされていない!!! 子供がいると、一気に手帳の予定は一冊の中に3人分(子供二人の場合)の予定とかになり、色わけを既にそこでしたい、とか、その3層のパズルのような日常をどうする、とか、自分の時間をキープすると書いてあるけれど、絶対にそれは無理!とかいった状況がでてきてしまうので、その点もう少し管理しやすい手帳術もみてみたい、と新たに考えました。

8月18日にこちらのブログに記載した、あな吉さんの本が主婦や兼業主婦向きかと思い電子本を買ったところ、ついうっかり間違えて手帳でカウンセリングするという本だったので、もう一度あな吉さんの別の本をトライしてみてこちらの手帳術のエッセンスと混ぜて利用していけるか、確認してみようと思います。

再読必須!

「たった1分ですっきりまとまるコクヨのシンプルノート術」 コクヨ株式会社 KADOKAWA/中経出版

文房具が大好き。文房具会社に入ることを一瞬考えたこともある。というわけで、文房具本や、ノートには目がない。その文房具会社社員のノートの使い方の本ということで、すっかり期待したのだが、期待はずででした。残念。

一つには、コクヨ社員の方の100通りのノートの使い方、と前書きに書いてあったのですが、本当にそれだけ、という印象です。色々わくわくするような使い方を期待したのですが、100通り取り合えず並べた状態で、普段から手帳術等興味を持って色々読んでいる身としては、物足りない内容でした。普通に使っている手帳をそのままこんな使い方をしています、と見せられてもあまりわくわくしない、、、。沢山の事例のなかから選りすぐりの、といった感じもあまりないものでした。

このブログを記載するにあたって、実用品に関しては、やっぱり都度読んだ本から学んだこと、これから使えることをリストアップして、後から振り返るようにしようと思っています。今回は、大体既知の利用法ばかりだったので、新しい発見は以下の通り。(あくまで私が今まで読んだことや、聞いたことのない使い方で、そんなに珍しいものではないと思います、、、、)

-ノートの右端に内容を記載したサイドインデックスををつける。(013)

うーん、やっぱりそのくらいかも、笑。あまりにも普通なノートの使い方のそのままの使い方の本でした。せめて他の人の鞄の中をみる、手帳の中を見る、みたいなワクワク感があればいいのですが、皆さんあっさりしたもので、それもありませんでした。もしかして、これは会社で本をまとめたのが敗因だったかも!

多分ほぼ日手帳の本か、ウェブサイトを読んだほうがずっと楽しいかも。

PYGMALION director Tom Wright / The English theatre Frankfurt

http://www.english-theatre.de/pygmalion-2/

「ピグマリオン」良かったです。ドイツはフランクフルトに英語で劇を上映する劇場があるのはずっと知っていたのですが、この度初めて行きました。劇場も思っていたよりずっと綺麗で、舞台もよく驚きました。(なぜならフランクフルトで上映される現代オペラ等に散々ぎょっとさせられてきていたので。)

主演の女優さんは、姿形はこちらの話できたいするような見掛けの方ではなかったのですが、まあよく、ヒギンズ教授は、その偏屈ぶりなど非常によく演じられていたと思います。

私はちょっと英語に問題があるので、全て完全に理解できたわけではないのですが、(もともと話は知っていたので)、前半はテンポよく物凄く笑い、後半の皮肉な展開に社会問題や、人間を考える、見たいな感じでした。

なんというか、本当に英語のしゃべり方で階級が分かる、見たいなことを良くききますが、生まれる場所を人間は選べないから本当に不公平だと思います。が逆にそのしゃべり方や振る舞いを学んだイライザが、ヒギンズ教授から飛びたってしまう瞬間もまた皮肉なもの。でも状況が違っても、手塩にかけて育てた部下が、上司を乗り越えていくみたいなビジネス劇の設定でもなんか再構成できるかも、なんて思いながら見ていたものでした。

結構好評らしく新聞の批評欄にもでているので、記録としてリンクを添付します。

Frankfurter Rundschau http://www.fr.de/kultur/theater/pygmalion-not-bloody-likely-a-1344409

Frankfurter Neue Presse http://www.fnp.de/nachrichten/kultur/Schnoddrig-laut-und-temperamentvoll;art679,2756982

 

 

 

David Lynch: The Art Life (2016)  Jon Nguyen、Rick Barnes、 Olivia Neergaard-Holm

http://David Lynch: The Art Life (2016)

「ツイン・ピークス」等の監督で有名なデビット・リンチ監督のアートライフのドキュメンタリー映画。映画監督で有名な人だが、その作品も高く評価されている。その、アート一筋の生活をドキュメンタリーのカメラが迫る好作品。

映画を見るだけで、本当に必要に迫られて作品を作り続けているというのがひしひしと伝わってくる。また、その職人といっても良い手の動き、制作過程を見ていて、本物のアーティストだなと思いました。

とはいえ、こんなに才能も努力も時間も費やすなら、私なら他の作品を作りたい!と叫びたくなるほど、彼の作品表現はなんと言うか人間の暗部に迫る。実の父親が彼のアトリエを訪れた時に、「『子供はつくるな』と言われた。父には私の表現方法がわからなかった」と、笑う姿が印象的でした。(その直後に子供ができている。)親が子供のことを病んでいるのではないか、と思うほど差し迫った表現であると言うところが本当にすごいと思う。

実は、2007年にパリのカルティエ現代美術財団で開催されたデビット・リンチのドローイング等が展示されている展覧会を見に行ったことがあるのですが(もうそんな昔とは!ものすごく大盛況だったのです。)その時に、私は彼の実の父のようにすっかり騙されてというか、本当に病んでいる人かも、なんて思いながら作品をみていました。

今回の彼の実父に対するコメントをよんで、やっぱり本当に病んでいる人と、それを表現する人とは、近いようで、程遠い。また、表現をするということに対しての激しい自覚に驚愕しました。

ミケランジェロ等、本当のすごいアーティストのドローイング等を見ると、線一本をとっても、そこにどうしてもなければならないと言うような、逼迫した存在感を感じるのですが、デビット・リンチの作品も、なんだかそこに人が存在するような、絵ではない、すごい迫力を感じる作品で、好きではないですが、とてもショックを受けたのを覚えています。

ですので、今回の映画を見たときは、なんだかものすごい納得感がありました。毎日毎日ひたすら作り続けている、その年輪が刻まれている。何だか目をそらしたいけれど目をそらせないようなすごい存在感を発する作品が出来上がる過程を見るのがとても面白かった。

ご本人の声も、姿形も作品と同じようにものすごい存在感があるので、ドキュメンタリー自体が、もしくはそれに映写されている彼自体が、彼の映画みたいでした。

それにしても、こんなに才能と技術があったら、私ならば他のものを作りたい、、、と何度思ったことか。(そしてそんなののだときっと芸術は成立しないんだよね)久しぶりに人間の精神のほの暗い深い深い底を覗くような作品に出会いました。

為参考リンク http://www.hikarie8.com/artgallery/2012/04/post-1.shtml

https://www.fondationcartier.com/#/en/art-contemporain/55/publications/289/publications/160/david-lynch-works-on-paper-limited-edition/

 

やめられない!ぐらいスゴイ 続ける技術 菅原洋平 KADOKAWA / 中経出版 

ところどころ、ハッとすることが書いてある。

もっと前から知っておけばよかったな、ということも。

文章が違えばもっと内容が分かりやすい表現の書籍になっていたかもしれない。著者が話しているような、人間らしい語り口が、ゆったりと読めて良いともいえるのですが、内容を消化するのに、一度読みでは混乱する。

 

覚え書き

ードーパミンの作用等は、他の書籍等でも読んだことがあるが、ドーパミンに操られることで慢性的な疲労が起きるのはこの本を読むまであまりピンときてい     ませんでした。そして、『脳が使えるエネルギーは有限」「無駄な消費」を防ぐこと。

「やめられないことは『好きなこと』ではない」。本当に好きでしていることにはドーパ ミンの作用を受けない。ドーパミンの効果に気がつかずに好きだと思っていると、依存に繋がり危険という事が理解できました。

 

ドーパミンの作用で「実態のない期待感で慢性的に疲労」している状態から抜けだすには、消費社会からにけだして、自分のことは自分でする、またキャンプや山登りなど自然にふれて、「実態のない期待感から離れる」

 

ードーパミンの対処方法

「話題を共有する」(やめたいことを隠さない。)(子供がゲームに夢中になっているときは、やめなさいといわないで、ゲームの内容を聞く。ゲームから気をそらした後に、面白いねなどと反応して、子供の脳に報酬を与える。)

「細部を観察する」(アイロンがけなどをして能動注意を使う。多くの家事は自然に能動注意を用いる。)

「準備して丁寧に作業する」(お菓子は袋から食べないなど。)

「選択肢を減らす」<使わない洋服は捨てるなど。選択肢が多いと、エネルギーを消耗する。)

「時間感覚を鍛える」

「ドーパミンがきれたイメージを言葉にする」(風船がしぼんだ感じ、など。言葉のタグをつけると、この言葉のイメージでドーパミンをコントロールできる。)

 

「脳はやらされ仕事ができない」自発的に決めないと続けられない。

特に、ああ、と思った箇所は現代の日本社会はランキング等、他発的な動機を強制する場合が多かったり、他人の評価が多すぎて、自発的に動けない状態が恒常化している、という箇所でした。様々な広告や、社会的圧力等を含め、他動的に動かされるたり、自発的に動こうとする芽を摘まれる状況が多すぎるなと思っていたので、とても共感しました。

また、他人の大丈夫、という言葉も、気にかけているようで、自発的動機をじゃまするような作用を持つというところを読んで、人に親切にしているようでいて、無意識に制限をかけているのかと、反省もしました。

 

 

ー自分で決める力をつけるには。

朝一番に決めたことをする。(一番効果的)
・また自己選択の機会を増やして、脳をトレーニングする。
・内発的動機付けによって行っている趣味などのことを積極的に人に話す。

 

「脳が体に命令しやすい言葉を」使って、指示をだす。(脳を混乱させない。)

 

ー「4つの仕組みを使って『続ける』ための具体的な方法」

・続けて作業したいことがあったら、毎回同じ場所、それしかない場所で行う。
(他のものがあると、脳がいちいちそれに反応して疲弊する。疲弊する作業は続けられない。)

・勉強机でしか勉強しない。その場所で勉強したという既成事実脳につけるをつくる。そうすると、机にいくと勉強するように脳がセットされる。

・同じことを続けるときに、見える景色を変えない。

<新しく情報がはいると、脳がその解析にエネルギーをつかって疲弊する)貞一でヨガをするなど、

場所を決めると、脳がすぐまたヨガをするのだと理解してセットできる。当然、テレビなどが視野に入らないようにする。

・自分のピークの時間作りをする。(詳細は書籍で。)

・4日以上続ける。その次は2週間以上続ける。もし毎日実行できなかった場合は、週の過半数以上実行できるようにする。そうすると、脳に習慣としてセッティングされるようになる。

・正しい姿勢で行う。(エネルギーの節約になる。)

・完結した動作を一度脳と体に覚えこませる。(イメトレ)それを、練習直前、練習中、練習直後にイメージする。

・道具の置き場所を同じにする。

・口にだして言葉で指示を出す。(体の動きは言葉でタグ付けされて保存されるため。言葉によって、次の動きの準備がされる。)

・口にだすときは「しなきゃ」ではなく、「する」と口にする。(そうしないと脳が混乱する。)

・また具体的な時間と回数や作業分量を明確に数字にして口にだす。

・目標設定は、自己選択した上で、具体的な目先の動作を指示する。

ー体の変化に敏感になる。
・例えば体調がわるくなったときにとる行動を認識する。(疲れるとお菓子を沢山食べるとか。)

・また体調が良いときのサインにも敏感になる。

・生理現象は可視化すると改善する。それらの生理現象を上手く利用するのは続ける為には重要。

・「なぜならば、私たちの感情は、すべてこの生理現象による反応である「情動」がもとになっていて、この情動さえかえられれば「感情」は変わる。」

・呼吸法などは重要。感情をコントロールできる。

・「やりたくない」ではなく、「つめたい」「さわりたくない」等の体の状態を認識する。それによて対策がたてられる。

・それらのからだの変化は現実で、やる気は仮想現実うえに、それぞれの脳の箇所のいすとりゲームなので、できるだけ、現実であるところの体の変化に注目すること。

・出来た効果を、体の変化として認識して数値化るる。「宙にういたみたい」等。

・やりたいことがあったら、体温を上げて行う。話している途中に息をとめない。

・言葉にする。「これは何々の練習だ」そうすると、その事実ではなく、言葉のほうが脳に記憶される。(少し書き換わるということ)

・感情を言葉にすることで、不安や心配から離れる。

・ファイル名は完成版などでなはくvol. 1,2,3,作って終わりをつくらない。(そしてそのまま大目標に向って続けるということ。)

TED TALK Shah Rukh Khan シャー・ルク・カーン: 人類愛、名声、愛について

https://headlines.yahoo.co.jp/ted?a=20170717-00002780-ted

TED TALK Shah Rukh Khan

最近、英語とドイツ語の勉強をしようとしているところで、色々な方が英語学習につかっているTED TALKを聞いています。

ためになる話もあるけれど、インドの映画スターの彼の回が、ユーモアにあふれていて、シンプルで、今のところ一番のお気に入りです。

夢見たいな理想論のように聞こえるかもしれませんが、、今のインターネットが発展していく過程で、混乱している人類!にたいする、良きビジョンを提供しています。

なんといっても、世界中の人にしられている立場だからこそ経験したネットの恐ろしさや、凄さをご存知だろうから、他の人が話すより説得力があります。

シンプルだけれども、大切なことを語っていて、それが夢物語でなく、力がある(他の人がこんな話をしたら、多分だれも聞かないような気がする。)

彼の素晴らしいユーモアにより、この話がより心の深く届くのだと思い、ユーモアの重要性を改めて感じました。

新・パーソナルブランディング 独立・起業を成功させる18のステップ 西澤明洋 宣伝会議

ブランディング、パーソナルブランディングについて学びたくて購入した本。一番大事なところは、多分書けなかったのだろうなと思う。企業秘密でもあるし、それぞれの事例で内容が違いすぎるから。一番具体的にパーソナルブランディングに関して記載してある3章が、一番淡々と読みました。多分これは自分で実際に作成していかないと、此処の部分は学べない。しかしながらそれ以外の1,2章と、最後の実例は好感を持ちました。パーソナルブランディングというよりも独立起業の壁をどう乗り越えるか、という事に焦点が当たっているようにも思い。通常の起業の本のテクニックや事務手続きとかではなく、会社員が独立するときに感じる大きな壁の乗り越え方を書いてありました。その細やかな心理的な壁の乗り越え方などは、普通の本ではあまり書いていないように思うので、読んでよかったと思います。読んだだけでは通りすぎてしまうが実践したときに価値が上がる本。著者のお人柄がにじみでるような、優しい心に沿うような感じの本でした。

あとがきの一文がとても良かったので引用します。
「ブランドの本質は、『約束すること』でもあります。
『三方よし』にも通じますが、自分自身が何をするのか、何を大切にするのかということを、まず自分自身に約束する。また、それを自分の身近な人たち、スタッフやパートナーなどに約束する。そして、さらにお客さまや世間に対しても約束する。
 このような強い約束を表明することが信頼につながり、絆をつくり、最後には一人では為し得ないような大きな物事を達成し、大きな幸せが生まれるのだと思います。」

「達人」の英語学習法 データが語る効果的な外国語習得法とは 竹内理 草思社

平行して読んでいた本、本日三冊同日に読了しました。こちらも英語の学習法に関しての本です。
自分の学習のガイドラインは、この一つ前にアップした本にするつもりですが、こちらの本でも幾つか面白かった箇所、参考になった箇所がありました。

面白かった箇所、参考になった箇所
ー自分の認知スタイルを理解して、語学学習に生かす。
(これは自分の実感して、聴覚が得意分野とか、視覚的に学ぶほうが頭に入りやすい、とか色々スタイルがあるはずだと思っていたので、実際に書かれたものを見て、納得感がありました。自分の学びやすいスタイルを学習法に取り入れていいのだという開放感につながりました。-私の場合は、学校で学ぶような文法から入るスタイルはどうしても上手くいかない為。)

ーメタ認知の重要性
「学習計画の策定や進捗上の確認に関わる学習指針」の重要性。
 (今まで語学学習をするにあたって、愚かなことに戦略性をあまり重視していなかったのですが、ここが語学の学習でもっとも重要だということがよく理解できました。目的もはっきり具体的に策定するのが大事ですね。当面の語学学習の目標もこの本を読了後に改めて確認いたしました。)

ー音読、リスニング
音読のバリエーションや、シャドーイング等の技術的なことを学ぶことができました。

ーリーディングの勉強過程
勉強過程によって、必要な勉強方法が変わっていくのが理解できたのも、この本で学んだことの一つです。精読、多読等の必要性、またそれぞれを利用する時期等を学ぶことができました。

ー上手く会話を続けるための方法、学習においての人間関係の構築のしかた
つなぎ言葉や、普段の蓄積方法、また、最終的にコミュニケーションのチャンネルを開き続けるために、結局はコミュニケーションが大切になるということ。(「質問ばかり浴びせかけるような独りよがりの会話や、英会話の練習台、あるいは英語圏についての情報提供者としてしか相手をとらえない市井は、本当のコミュニケーションとは」言えない。だからこそ、言語学習においても、信頼関係を構築した人間関係の構築が重要。最終的には、語学学習の為の語学学習ではなく、結果的にそれを手段として自分がどのような生活を語学を利用して送りたいということが大切だということ。なんとなく日々の生活の中で感じていたことでしたので、とても共感しました。)

まあ、当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが、実際の語学の達人たちのコメントと、データと共にわかりやすく説明してあり、色々腑に落ちました。最後の、「Aさんのとある一日」として、一日にどのように英語学習を組み込んでいけるかという例が表示してあって、それも参考になりました。

とはいえ、語学の学習方法ばかり勉強しても語学は上達しないので、暫く語学学習本はお休みして、実際の語学の勉強を進めていこうと思います、