ジキルとハイド Jekyll & Hyde The English Theater Frankfurt

ジキルとハイド The English Theater Frankfurt

 再び、フランクフルトのThe English Theater。
「ジキルとハイド」のミュージカルを見ました。素晴らしかった。舞台の切り替えや、音楽、歌もよかったのですが、なんといっても主演の俳優さんの熱演。ジキルから瞬時にハイドに切り替わる瞬間、表情や振る舞いで一気に別人になる様が圧巻でした。外見が同じはずなのに、これだけ筋肉や体の使い方で違う人に見えてくるとは。俳優ってすごい。

 人間の暗黒面も書くので舞台演出も退廃的でしたが、それだけに魅惑的でもあり、女性陣の歌も魅せました。かなり現代性のあるテーマなのかと思います。その変容は、精神的な問題とも置き換えられるし、場合によっては薬物問題もとらえることもできるかもしれません。欲望とか。だんだん深みにはまっていく感じなど、多かれ少なかれ、見ながらドキッとする人はたくさんいるのではないかと思われます。

 俳優の早変わりの演技を間近に見る醍醐味があり、間近で聞く歌や演奏もよく、特殊効果のない舞台でストレートに見る価値大という作品でした。