ジキルとハイド Jekyll & Hyde The English Theater Frankfurt

ジキルとハイド The English Theater Frankfurt

 再び、フランクフルトのThe English Theater。
「ジキルとハイド」のミュージカルを見ました。素晴らしかった。舞台の切り替えや、音楽、歌もよかったのですが、なんといっても主演の俳優さんの熱演。ジキルから瞬時にハイドに切り替わる瞬間、表情や振る舞いで一気に別人になる様が圧巻でした。外見が同じはずなのに、これだけ筋肉や体の使い方で違う人に見えてくるとは。俳優ってすごい。

 人間の暗黒面も書くので舞台演出も退廃的でしたが、それだけに魅惑的でもあり、女性陣の歌も魅せました。かなり現代性のあるテーマなのかと思います。その変容は、精神的な問題とも置き換えられるし、場合によっては薬物問題もとらえることもできるかもしれません。欲望とか。だんだん深みにはまっていく感じなど、多かれ少なかれ、見ながらドキッとする人はたくさんいるのではないかと思われます。

 俳優の早変わりの演技を間近に見る醍醐味があり、間近で聞く歌や演奏もよく、特殊効果のない舞台でストレートに見る価値大という作品でした。

PYGMALION director Tom Wright / The English theatre Frankfurt

http://www.english-theatre.de/pygmalion-2/

「ピグマリオン」良かったです。ドイツはフランクフルトに英語で劇を上映する劇場があるのはずっと知っていたのですが、この度初めて行きました。劇場も思っていたよりずっと綺麗で、舞台もよく驚きました。(なぜならフランクフルトで上映される現代オペラ等に散々ぎょっとさせられてきていたので。)

主演の女優さんは、姿形はこちらの話できたいするような見掛けの方ではなかったのですが、まあよく、ヒギンズ教授は、その偏屈ぶりなど非常によく演じられていたと思います。

私はちょっと英語に問題があるので、全て完全に理解できたわけではないのですが、(もともと話は知っていたので)、前半はテンポよく物凄く笑い、後半の皮肉な展開に社会問題や、人間を考える、見たいな感じでした。

なんというか、本当に英語のしゃべり方で階級が分かる、見たいなことを良くききますが、生まれる場所を人間は選べないから本当に不公平だと思います。が逆にそのしゃべり方や振る舞いを学んだイライザが、ヒギンズ教授から飛びたってしまう瞬間もまた皮肉なもの。でも状況が違っても、手塩にかけて育てた部下が、上司を乗り越えていくみたいなビジネス劇の設定でもなんか再構成できるかも、なんて思いながら見ていたものでした。

結構好評らしく新聞の批評欄にもでているので、記録としてリンクを添付します。

Frankfurter Rundschau http://www.fr.de/kultur/theater/pygmalion-not-bloody-likely-a-1344409

Frankfurter Neue Presse http://www.fnp.de/nachrichten/kultur/Schnoddrig-laut-und-temperamentvoll;art679,2756982