BASQUIAT BOOM OR REAL SCHIRN KUNST HALLE

BASQUIAT – SHIRN KUNST HALLE

フランクフルトのシリン美術館で開催されているバスキア展に行ってきました。結構楽しみにしていたのですが、思ったほどは、ワクワクせずに終わりました。でも、当時の時代風景を想像しながら作品を見るのは面白かったです。多分、彼の場合は、作品だけを見るのではなく、その時代を感じながら鑑賞するのが正しい方法なのかなと思いました。なので、当時のミュージックシーンを想像させるような展示方法や、同時代を生きたシュナーベルがバスキアをとらえた映画を上映していたのは、良かったと思います。

丁度直前に、シュナーベルの映画を見ていたので、当時のアートシーンで活躍した人達は、どんな時代の空気を感じていたのだろうか。その台風の目となっていた人たちのパワーや、人生を考えた展覧会となりました。

Matisse – Bonnard „Es lebe die Malerei!“

Matisse – Bonnard „Es lebe die Malerei!“

Bonnard を見に行った展覧会。眩いばかりの光に包まれて幸せな時間を過ごしました。この色彩感覚が本当に特別だと思います。部屋に飾れたらどんなに良いだろうと思いながら、2回展覧会に赴きました。

勿論、企画として同じ部屋やモチーフで創作をしていたマチスの作品との比較も非常に興味深く、比較することにより、それぞれの画家の特性がさらに際立つ展示になっていたと思います。

娘を連れて行きましたが、その色彩を少しでも記憶の奥底に残してくれていればいいなと思います。

Julian Schnabel: A Private Portrait (2017)

Julian Schnabel: A Private Portrait (2017)

http://daskinoprogramm.de/julian-schnabel-a-private-portrait/frankfurt-am-main/

昔からJulian Scnabelの作品が好きでしたが、映画を見てその人柄も好きになりました。絵画、サーフィン、時代、こんな人生もあるのだなと、ただただ驚嘆するばかり。

ご本人とは全く関係がありませんが、こういう時代を作る竜巻のような人に育てられた子供の内面世界も気になりました。

騎士団長殺し 第一部 顕れるイデア編 / 第2部 遷ろうメタファー編 村上春樹 新潮社

ハルキストではないのですが、村上春樹さんの作品は、目に止まると読むということを続けています。私の中では、「村上春樹さん=物語の力」。そして、同じような物語世界の繰り返しと批判されることもある。ということ。いつも読み始めて半分ぐらいは夢中になって読むのですが、後半はいつも、自分とは違う世界だなと思い、最後まで何とか読み終えるということを繰り返しています。

「騎士団長殺し」は、特に絵画の勉強をしていたこともあって、前半はとても面白く読み進めました。また、作家が創造する過程が、絵画の制作に反映しているようで、とても興味深く読みました。フィクションなので、村上春樹さん自身の創造の過程はこのような道筋をたどるのかなと、想像してみるのも楽しかったです。

村上作品では、昔でいうところの少し洒落た雰囲気の中で、邪悪なものも取り込まれながら話が進んで行き、その表現力も驚嘆するべきものですが、いわゆる一般的な文学とは違う雰囲気を纏っているなといつも思って読了してしまいます。少し、文学というより、ファンタジー文学のような、、、。

しかしながら、今回の作品は、今までの作品よりも随分とご自身のプライベートな部分も表現に入っていたのではないかと思い、今までの作品との違いを少し感じました。むしろ今後「物語」ということを考えずに作られた作品が読めると面白いのにと希望する次第です。

思えば時代も随分変わり、当時の村上春樹フィーバーのようには作品を読めなくなっているかも。

アンナ・カレーニナ 主演キーラ・ナイトレイ  監督‎ ジョー・ライト

「アンナ・カレーニナ」はトルストイの原作を読むと、結構辛くなるので、映画を見るのを暫くためらっていました。しかしながら飛行機で視聴。アンナに対比して描かれるリヨーブィンは良しとして、アンナの振る舞いが、矢張りあまりにもいたたまれなくなります。子供もいるのに、恋愛の末なくなるアンナが哀れで、またそこが人間らしくアンナが鮮烈な印象を残す理由でもあるのですが。

 前半のキーラ・ナイトレイそして衣装が壮絶に美しく、それを見るだけでも価値があります。そしてそれが最後にむかう壮絶な死や哀れさを一層引き立てています。

ジョイ(JOY) 主演ジェニファー・ローレンス  監督デヴィッド・O・ラッセル

Joy

飛行機の中で閲覧した作品。ジェニファー・ローレンスは不思議な魅力を持つ俳優だといつも思っていて、つい目が離せなくなります。でもはっきりどこが魅力なのか特定するのが難しい。普通ぽく見えるのが成功の理由かも。映画の話は、アメリカンドリームという感じで既視感がないわけではないのですが、ついついその彼女の成功物語と作品内容が重なって見えて印象に残りました。何も持たないないというのは、成功への大きな一歩と思わされる作品でした。